『ポストガール』(増子二郎:メディアワークス電撃文庫)

ポストガール』(増子二郎メディアワークス電撃文庫)を読了。

第1回電撃hp短編小説大賞受賞作。

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少女型メルクリウス(人型自律機械≒サイボーグ)のシルキーは
戦争が全てを消費し尽くしてしまった世界で郵便物を配達するため、
また、疲弊した人々を慰めるための人格プログラムを搭載されていた。
かりそめの心を持ったシルキーは、人々との出会いによって
プログラムにはない”心”のようなものが芽生えていく。
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サイボーグが心を考えていく、というお決まりといえばお決まりのような作品。
とはいうものの雰囲気が中々上手く書けていてよし。
キーリ( http://529.hito.thebbs.jp/Madam/1076000105 )が灰色の世界だとしたら
この作品は土色の世界を感じました。

テーマ、ストーリーともに申し分なく、
シルキーのキャラクタ(サイボーグの”心”)も上手く表現されており、
鳥肌の立つ場面こそないものの良作です。