『アリソンⅢ<上> ルトニを車窓から』(時雨沢恵一:メディアワークス電撃文庫)

『アリソン3上 ルトニを車窓から』(時雨沢恵一メディアワークス電撃文庫)を読了。

http://529.hito.thebbs.jp/Madam/1069419245
http://529.hito.thebbs.jp/Madam/1078154193
の続き。
ネタバレするために、
http://529.hito.thebbs.jp/Madam/1078719676
を改稿。


〜〜〜〜〜
アリソンとヴィルはカーの計らいで大陸横断鉄道の豪華特急に招待される。
しかし列車の乗務員が全員何者かに殺されてしまう。
安全な軍の基地に乗客の大半を残し、
ふたりとカーとフィオナ、大富豪のテロルとその従者で
近くの町まで助けを呼びにいくことになった。
〜〜〜〜〜
てな感じです。


本編はまあいいとして、
序章がすごすぎです。
超衝撃的展開でした。
新刊を読んだ殆どの人間が面食らうかと思われます。


ヴィル死んじゃうの!?_| ̄|○
いや、正確に言うとヴィルが死んだという描写はありませんが、
十数年後の場面で、アリソンの娘が
「私の父は私が生まれる前に列車から転落して死んだ」
というような独白がありました。


中盤の旅パートは中々明るいのですが、
その後の展開がまたすごく、序章の不吉さとあいまってヤバイです。

バッドエンドが悪いとは言いませんし、
くだらないハッピーエンドよりはバッドエンドの方がすきですが、
それでもこの作品でバッドエンドをやられると非常に困ります。
たいていのバッドエンド作品はセカイ系(自分を見つめなおす、セカイとのあり方、云々が主題)であるわけで、
こういう冒険活劇でバッドエンドをやって欲しくはないなぁ。

長編でハッピーエンドを書いた実績のある人だとハッピーエンドになり安いと思うけれど
時雨沢氏は初長編だしキノの旅でも平然とライトバッドエンドを使っているのがとても気になります。
まあ、一応キノとシズのメイン二人に対する痛い描写はありませんが。

ホントにバッドエンドになるのかなぁ…。
とても心配です(汗)


ここでのライトノベル書評は感想と評価の中間くらいを心がけているつもりなのですが、
こういう展開(下巻への引きが鬼)をされるととりあえず感想だけになっちゃいますね。

5月期に下巻が発売になるので(公称発売日5/10の4日前くらいか)、それが非常に待ち遠しいです。