『ダブルブリッド』(中村恵理加:メディアワークス電撃文庫)

本日は『ダブルブリッド』(中村恵理加:メディアワークス電撃文庫)を読了。

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二十世紀半ば、世界各地で通常生物と異なるDNAを持つ生物が次々と発見される。
その生物たちは俗称として怪(あやかし)と呼ばれていて、
普通の生物からは考えられないような高い再生能力や身体能力をもっているために
人間からは恐れられていた。
また怪は、人間と変わらない知性と外見を持つ甲種と
まさに怪物のような外見で知性のない乙種に分類されていた。

人間と甲種から生まれたダブルブリッド(二重・雑種を組み合わせた造語)の片倉優樹は
甲種を使い乙種を捕縛するための警視庁捜査六課に所属し、
EAT(緊急捕縛部隊)と協力して任務についている。
しかし、実際は怪というだけで周りから怪物扱いされ
EATの隊員から畏怖と敬遠の目で見られていた。

そんな現状にあきらめてかけていた優樹だったが
EAT内の唯一の理解者である赤川の提案により
EATの新人隊員が捜査六課に出向してくることになった。

出向してきた山崎太一郎は使命感に燃える隊員であり、
優樹のことを恐れないと共に
乙種を捕縛するのは人間の任務であるというプライドを持って優樹に接していた。

二人はいっしょに任務を遂行すると共に徐々に信頼しあっていき、
優樹はいままであきらめかけていた人間と分かり合うことを欲するようになる。

しかし、同じダブルブリッドである殺人犯の高橋幸児と戦うにあたり
優樹はいままで押さえてきた怪としての本性をさらけ出し、
太一郎を気絶させるほどおびえさせてしまう。

せっかく分かり合えた人間の友人を失ってしまったと嘆く優樹であったが
太一郎は変わらない様子で出勤し、これからも信頼しあっていこうと告げた。
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てなストーリです。

よくあるネタではありますが、
文章が洗練されていてバトルシーンでもウザい描写がなく
とても読みやすく感じました。
また、登場人物の口調が落ち着いているせいか
会話が多くても気になりませんでしたし、
設定がかなり同人入ってた気もしますが
描写力の高さがそれを感じさせませんでした。

僕は、
ヒトと、ヒトに近いけれど少し違う存在が分かり合っていくというネタが
好みです。

もともとはエヴァの二次創作で、
純粋な人間ではなく使徒とのハーフである綾波レイ
周りの人々(特に主人公碇シンジ)が分かり合っていくという感じのものを
よく読んでいたせいかもしれません。


ということで風邪気味なので今日はもう寝ます(汗)
のど弱いんだよなぁ。。